A.京都タワー
京都タワーの高さと強さ
京都市街で一番高く、地上100メートルにある展望室からは東山三十六峰に囲まれた古都京都の市街地が360度見渡せます。東海道新幹線が開通、オリンピック東京大会が開催された西暦1964年に誕生したタワーの独特な姿は、蝋燭のような形に見えますが、実は海のない京都の街を照らす灯台をイメージしたものです。このタワーはエッフェル塔や東京タワーとは異なり、鉄骨が一切使われていないという画期的な構造をした建築物です。
展望室を支えるタワーのおなかの部分は、厚さ12~22ミリメートルの特殊鋼板「モノコック」をつなぎあわせてつくられています。モノコック構造とは、骨組がなく、筒状の部品で力を受けとめ全体をささえる構造で、飛行機や船、動物ではカニ、エビなどと同じ仕組みです。瞬間風速50メートルを超えるいくつかの台風を経験していることや、西暦1995年に神戸を中心として起こった阪神大震災では、震度5強の激しい地震動を受け、大きく揺れはしたものの、大きな損傷はなかったことから安全性も証明されています。
また、京都タワーの色が赤と白であるのにも理由があります。地上60メートル以上の建物の上には赤色灯が点灯する高輝度航空障害灯をつけなければいけない決まりであり、それを付けない建物はそれ自体を赤と白にしなければならない決まりです。
京都タワーからの眺望
展望室は上下2段になっていおり、京都タワー展望室5階に設置している望遠鏡は無料で使用できます。清水寺、東寺、知恩院・・・京都、日本を代表する寺社仏閣がこのタワーから見渡すことができ、晴れた日には大阪城までも眺めることが可能です。
京都は長い歴史や伝統を持つ都市であり、「景観」もその歴史や伝統をうつすひとつの要素です。2007年には京都市が新しい景観政策を打ち出し、現在は高さが31メートル以下に制限されています。京都の古い町並みや大文字が映し出される山並みが見える京都ならではの景観が損なわれないようにするためであり、この場所から見ると高い建物がなく、遠くまで見渡せることがわかります。因みに、京都タワーは明らかに31メートルの制限を超えていますが、実は京都タワーは法規制が及ぶ建築物ではなく「屋上工作物」として高さ制限をクリアしてつくられました。当時の建築基準法には工作物に対して規制がかかっていなかったのです。こうして地上から131 メートルのタワーが実現しました。
さて、フロアにある「タッチパネル式観光案内モニター」は、展望室から見える観光施設の紹介や、アクセスなどを大画面で見ることができ、多言語に対応しています。施設情報と共に表示される「動くQRコード 」を読み込むことにより、検索した観光情報をご自身のスマートフォンへ無料でダウンロードできます。
京都タワーの歴史
この京都タワーのある京都駅周辺は、明治時代と呼ばれる19世紀の終りごろには農村地帯でした。1906年には郵便局が現在の京都タワーのある場所に完成し、その後、国内及び国際郵便の増加により手狭になったため、1953年に新築移転が決定され、その跡地に京都タワーが建設されました。タワーの高さが131メートルに決定したのは、1964年当時の京都市の人口が約131万人だったことに由来しています。
2004年には京都タワー開業40年を記念して「たわわちゃん」というマスコットキャラクターがつくられ、50周年を記念して「たわわちゃん神社」が建てられました。京都市街で一番高い場所にある神社で、祭られるのは黄金に輝くたわわちゃん像です。たわわちゃん神社は縁結びを祈願する神社であり、「たわわちゃん絵馬」には、赤い糸で5円玉が結び付けられています。絵馬とおみくじは、祈願後、縁結びの神社として有名な下鴨神社に奉納されます。収益の一部は世界遺産でもある下鴨神社の環境保全協力に寄付されます。
たわわちゃん神社
夜の京都タワー
標高100メートル地点にある円形展望台から360度で夜景を楽しめます。遮るものがないので京都市内を一望することができ、想像以上に迫力のある夜景を楽しめます。京都が碁盤の目状に作られている事がはっきり分かります。
京都タワービルの屋上では、夏季限定でビアガーデンがオープンします。開放感あるスペースで、京都タワーを見上げ、涼しい夜風を浴びながら、ビールを楽しむことができます。
また、旅の疲れを癒すなら、地下3階には広々とした大浴場があります。壁には京都タワーや、大文字山などの絵が描かれていて京都らしさを感じることができます。